私たちの健康や快適さに大きく影響を与える室内環境。
アレルギーや花粉症、インフルエンザをはじめとするコロナ・マイコプラズマなどのウイルス対策※を気にする人が増える中、空気清浄機は家庭に欠かせない存在となっています。赤ちゃんやご高齢の方がいるご家庭では特に必須アイテムではないでしょうか。
※参考文献※
東京大学医科学研究所/HEPAフィルターによる エアロゾル中の感染性新型コロナウイルスの除去効果
しかし、種類や機能が多様化し、どの空気清浄機を選べばよいのか、どのように使えば効果的なのか迷うこともあるでしょう。本記事では、空気清浄機の選び方から効果的な使い方まで、具体的なポイントを詳しく解説します。ポイントがズレてしまうと、空気清浄機の設置がデメリットになることもあります。この記事を参考に、空気清浄機のメリットを最大に教授しましょう!
「空気清浄機とは?」「空気清浄機で生活は快適になるのか?」など空気清浄機の基本や、「空気清浄機の正しい(おすすめの)設置場所」については、下記の記事でも紹介していますのでチェックしてみてください。
空気清浄機のタイプの違い
空気をきれいにするための家電は一種類だけではなく、空気清浄機をはじめ、脱臭機やイオン発生機など、さまざまな機能を持つ製品があります。ここでは、それぞれのタイプの特徴を詳しく見ていきましょう。
この章では、厳密には空気清浄機ではない製品でも、空気清浄機の一種として扱われているもの・認識されているものも特徴として紹介します。
空気清浄機の基本的なことについては記事でも紹介していますのでチェックしてみてください。
空気清浄機
空気清浄機は、空気中に漂うホコリや花粉、ハウスダストを除去し、清潔な空気環境を作るための家電です。家庭内では、特にアレルギーを持つ方やペットを飼っている方に需要が高く、赤ちゃんやご高齢の方がいるご家庭でも必需品とされています。最近の製品では、浮遊する細菌やウイルスを除去する機能を備えたものも登場しています。空気清浄機は基本的な機能を重視し、空気をきれいに保つための第一選択肢です。
加湿空気清浄機
加湿空気清浄機は、空気を清浄するだけでなく、乾燥を防ぐ加湿機能も兼ね備えています。特に冬場は乾燥が深刻になりがちなため、この1台で空気の清浄と湿度管理を両立できるのが大きな魅力です。省スペースでありながら、乾燥対策も同時に行えることから、広いユーザーに支持されています。空気清浄加湿器と呼ばれることもあります。
除加湿空気清浄機
除加湿空気清浄機は、加湿機能に加えて、湿気を取り除く除湿機能も備えた3 in 1の家電です。これにより、夏は湿度が高く不快な室内環境を除湿機能で快適にし、冬は加湿機能で乾燥を防ぎながら空気を清浄できます。オールシーズン活躍するこのタイプは、特に気候の変動が激しい地域や、室内環境を一台で管理したい方におすすめです。
脱臭機
脱臭機は、室内の嫌なニオイを取り除くことに特化した家電です。例えば、ペットの臭いやタバコの煙、料理や料理後の生ごみのにおいなど、生活臭が気になる場合に効果を発揮します。最近では、ウイルスや細菌を抑制する機能も搭載され、空気の衛生管理に役立っています。製品によって、次亜塩素酸やフィルターを使用して臭いを分解する方式が異なるため、用途に合わせて選ぶことが大切です。
シューズクローゼットの靴の臭い対策、玄関に靴箱がある場合の玄関臭対策のために空気清浄機を玄関使用をされている方も多いです。
また、ペットの臭いや毛の対策、ご自宅での介護環境におけるニオイのケア、そして自力で換気が難しい方への清潔な空気の提供は、来客者だけでなく、家族や介護者への心遣いとしても大切です。
脱臭性能の測定には紙タバコを試験臭として用い、脱臭機の運転開始30分後のニオイ除去率が50%以上でなければならない。
イオン発生機
イオン発生機は、イオンを発生させることで空気中の汚れを浄化する装置です。特にPM2.5や花粉など、目に見えない微細な粒子を除去するのに効果的です。放出されたイオンは空気中の粒子に作用し、それらを分解したり沈殿させたりします。このタイプは、アレルギー対策やウイルスの抑制に強い効果を発揮するため、健康管理にも適した製品です。
※車載用や空気清浄機との一体型など検索結果にバラつきがあります※
空気清浄機・加湿空気清浄機 共通の選び方
空気清浄機や加湿空気清浄機の選び方は、多くの人にとって悩みどころです。多機能な製品が数多く存在し、どのポイントに注目すべきか迷うこともあるでしょう。ここでは、空気清浄機と加湿空気清浄機に共通する選び方の重要なポイントを解説します。特に「清浄できる範囲」「フィルターの種類と寿命」「お手入れのしやすさ」は購入時に確認しておきたいポイントです。
最大適用床面積の確認が重要
最初にチェックすべきは、最大適用床面積です。これは、30分間で空気をどれだけ清浄できるかを示す基準であり、日本電機工業会規格に基づいています。部屋の広さに応じて選ぶのが基本ですが、実は適用床面積は、使用する部屋の広さよりも広めのモデルを選ぶ方が効果的です。ネットショップで購入する場合、上記画像のように商品画像内か商品名に最大適用畳数が記載されています。
【適用床面積の目安】
お部屋の面積の2~3倍を目安に選びましょう。例えば、10畳の部屋には20畳以上の適用床面積を持つ空気清浄機を選ぶと、効率的に空気を清浄できます。
空気清浄機はフル稼働する際、最初に一気に空気を浄化し、その後は汚れや臭いをセンサーで感知しながら出力を自動調整します。これにより、空気の清浄力が安定し、電力消費も抑えられるため、電気代の節約にもつながります。さらに、フィルターの劣化を考慮して、余裕のある適用床面積を選ぶことで、長期間の安定した使用が期待できます。
集じんフィルターの性能を確認する
空気清浄機の性能を決定する最も重要な要素のひとつが、集じんフィルターです。集じんフィルターは、空気中の汚れやアレルゲンを捕捉し、ろ過する役割を果たします。フィルターが目の細かいほど、微細な粒子を捕らえる能力が高くなり、高性能な空気清浄機ほど優れたフィルターが搭載されています。
【HEPAフィルター】
多くの家庭用空気清浄機に採用されている高性能フィルターです。HEPAフィルターは、0.3マイクロメートルの微粒子を99.97%除去でき、花粉、ハウスダスト、黄砂などのほとんどの有害物質を取り除くことができます。
【特定ブランドのフィルター】
たとえば、ダイキンの「TAFUフィルター」は、10年間使用後も約1.4倍の集じん効率を維持できる高性能フィルターで、フィルター交換の頻度を抑えたい方にも向いています。
フィルターの性能は空気清浄機の命とも言える部分ですので、製品選びの際にはどのフィルターが使われているかを必ず確認してください。
集じんフィルターの寿命と交換の手間を確認
空気清浄機のフィルターは消耗品であるため、定期的な交換が必要です。フィルターの寿命は製品ごとに異なり、6か月から10年程度のものがあります。フィルター交換の手間を減らしたい場合は、寿命が長いフィルターを搭載したモデルがおすすめです。
【長寿命フィルター】
10年寿命のフィルターを搭載したモデルもあり、交換用フィルターの価格も比較的安価な製品が多いです。これにより、ランニングコストを抑えつつ、長期的に使用できます。
※画像はパナソニックの空気清浄機で10年交換不要のフィルターです。日常のお手入れは前面のカバーを外して掃除機でホコリを吸うだけの簡単お手入れです※
【フィルター交換の目安】
日本電機工業会規格では、フィルターの除去性能が初期値の半分に落ちた時点が交換のタイミングとされています。そのため、購入時からずっと同じ性能が維持されるわけではないことに注意しましょう。
加湿空気清浄機の選び方
空気清浄機に加湿機能がついた「加湿空気清浄機」を選ぶ際には、加湿性能にも注目する必要があります。ここでは、加湿機能に関する選び方のポイントを紹介します。
加湿器については、こちらの記事でも必要性やお手入れの重要性、お手入れ不足によるリスクなどを詳しく解説しています。是非こちらもご覧ください。
加湿できる範囲を確認
空気清浄機同様に、加湿空気清浄機にも適用床面積があります。適用畳数は、加湿できる広さを示し、木造和室とプレハブ洋室では湿度の保ちやすさが異なるため、適切な畳数を選ぶことが大切です。
【木造和室】
湿気が逃げやすいため、やや広めの適用畳数を選ぶと効果的
【プレハブ洋室】
湿度を保ちやすい環境のため、指定されている畳数で十分な効果が得られる
タンク容量の確認
加湿空気清浄機のタンク容量も重要な要素です。タンク容量が大きければ、給水頻度を減らすことができますが、その分本体のサイズが大きくなるため、置き場所も考慮する必要があります。また、タンクのサイズが大きくなると本体の重量も増すため、給水時の負担も大きくなる点に注意してください。
給水口が大きいタンクだと掃除がしやすく、カビの発生を防ぐことができるので、お手入れの手間も減らせます。
加湿・除湿機能の併用を検討する
加湿や除湿機能を兼ね備えた空気清浄機もあります。一台で空気清浄と加湿・除湿ができるため、特にスペースに制限のある場合に便利です。しかし、加湿や除湿の機能を備えたモデルは、空気清浄機能だけのモデルに比べてお手入れが必要な点が増えます。また、加湿運転中は最大風量が下がるため、空気清浄能力がやや低下する場合があります。
専用モデルとの併用
加湿や除湿の性能に特化した専用モデルとの併用も選択肢に入れて検討しましょう。各機能を別々の家電で管理することで、それぞれの性能をフルに活かすことができます。
空気清浄機の機能やスペックについて
空気清浄機にはさまざまな機能やスペックが搭載されており、選ぶ際にはこれらをしっかりと理解することが大切です。ここでは、特に重要なセンサーやモード、対応機能について詳しく解説します。
センサー機能
現代の空気清浄機には、多様なセンサーが搭載されており、室内環境を自動で監視して最適な動作で快適環境にします。以下は、代表的なセンサー機能です。※加湿空気聖女気に含まれるセンサーも記載しています※
【ホコリセンサー】
空気中に浮遊するホコリやハウスダストを検知し、空気清浄機の運転モードを自動で調整します。アレルギーの原因となる粒子も感知するため、特にアレルギー持ちの方に有効です。
【ニオイセンサー】
室内の生活臭、例えば料理の匂いやペットの体臭、生ごみの臭いなどを検知します。ニオイの感度を調整できるモデルもあり、家庭のニーズに合わせて設定が可能です。
【湿度センサー】
室内の湿度を検知し、適切な湿度環境を維持します。ウイルスが活性化しやすい湿度帯に達するとアラートを出す製品もあり、風邪やインフルエンザの予防に役立ちます。
【照度センサー】
室内の明るさを検知し、夜間に部屋が暗くなると自動的に本体のランプを消灯したり、静音モードに切り替えたりする機能です。睡眠中に邪魔にならないように配慮された設計です。
イオン発生機能
イオン発生機能は、空気中のウイルスや細菌を抑制するために重要な技術です。放電や電気分解によって生成されたイオンが、空気中の細菌やウイルスに作用し、酸化作用でそのたんぱく質を変性させて不活性化させます。
【イオン放出タイプ】
イオンを空気中に放出し、室内に浮遊する物質だけでなく、家具や壁に付着したウイルスや細菌にも効果を発揮
【内部利用タイプ】
本体に吸い込んだ空気に対してイオンを作用させ、内部で空気を浄化/内部での大量のイオン生成が可能で、より強力な効果が期待できる
製品によっては、イオン放出と内部利用の両方を兼ね備えたハイブリッドモデルもあり、幅広いニーズに対応します。
浮遊ウイルスや菌だけではなく、タバコ臭・ペット臭・生ごみ臭・洗濯物の生乾き集などのニオイを分解・消臭の効果も期待できます。
花粉モード
春先や秋に多い花粉症対策として、花粉モードを搭載した空気清浄機は大変人気があります。このモードでは、気流を調整して効率的に部屋全体を循環させ、花粉をより多く集めることが可能です。
【床上センサー】
一部の製品では、床上30cm付近にセンサーを配置し、花粉がたまりやすいエリアを重点的に清浄します。花粉症対策には必須の機能です。
玄関に空気清浄機を設置し、帰宅時に衣類に付着した花粉を落として部屋へ入ることで、生活環境への花粉侵入を防ぐといった使い方も◎です。
脱臭機能と消臭機能
ニオイ対策には、脱臭機能と消臭機能が役立ちます。これらは似ているように見えますが、目的が異なります。
【脱臭機能】
臭気成分をフィルターやイオンで分解・除去する機能です。空気清浄機の脱臭フィルターが、この役割を担います。特にタバコやペット、料理の臭いなど、日常的な生活臭を効果的に取り除きます。さらに、メーカーによっては脱臭フィルターに付着した臭い物質を酸化分解することで、フィルター自体の性能を持続させる機能を備えたものもあります。
【消臭機能】
脱臭機能に比べて軽めの臭いを取り除くのが消臭機能です。臭いの元となる物質を完全に分解するわけではなく、臭いを「減らす」ことを目的としているため、軽い臭い対策に向いています。部屋の空気が少し気になるといった場合に活躍します。
料理や料理後の生ごみ、香辛料・調味料のニオイ対策でキッチンに設定される場合は、油分が浮遊する場所への設置は避けてください。
PM2.5対応機能
PM2.5とは、2.5マイクロメートル以下の微小粒子状物質で、人体に有害とされる物質の一つです。PM2.5対応機能を搭載した空気清浄機は、これらの微細な粒子を効率的に除去する能力を持っています。
PM2.5は目に見えないサイズのため、これに対応するフィルターは非常に目が細かく、性能が高い必要があります。特に、HEPAフィルターを搭載した空気清浄機は、PM2.5を99.97%の確率で除去することができます。
フィルター除去・抑制機能
空気清浄機に搭載されているフィルターには、様々な汚染物質を取り除く機能があります。フィルターの性能によって、以下の物質を除去・抑制することが可能です。
【浮遊ウイルス】
空気中に漂うウイルスをキャッチし、感染リスクを抑制
【ダニの死骸】
アレルギーの原因となるダニの死骸も除去
【浮遊カビ菌】
空気中のカビ胞子を捕集し、室内環境を清潔に保つ
【花粉】
季節性のアレルゲンである花粉を効果的に除去
【チリやホコリ】
一般的なホコリやチリも取り除き、部屋の空気をきれいに保つ
【ペットの毛】
ペットを飼っている家庭では、ペットの毛が空気中に漂うことが多いため、これを除去できる空気清浄機が便利
【黄砂】
春先に飛散する黄砂も除去可能なフィルターがあるため、屋外から持ち込まれた微粒子の対策としても有効
フィルターを含む「空気清浄機の基本」についてはこちらの記事でも紹介しています。HEPAフィルターとは?そもそも空気清浄機とは?が改めて気になった方は是非ご覧ください。
空気清浄機の効果を最大限に発揮する「空気清浄機の正しい(おすすめの)設置場所」についてもこちらの記事でご確認いただけます。是非ご覧ください。
就寝モード
睡眠中に使用する際に便利な就寝モード(おやすみモード)を搭載した空気清浄機も多くあります。このモードでは、運転音を最小限に抑え、パネルのランプも消灯するため、快適な睡眠環境を整えます。特に、静音性に優れた製品を選ぶ際には、この就寝モードがあるかどうかを確認しましょう。
画像は部屋の明るさを感知する「照度センサー」を指で覆った画像です。パネルのランプが暗くなり、まぶしさを抑えてくれます。就寝時にランプの点灯が気になる方には必須の機能といえそうです。
静音性
静かな運転音は、空気清浄機を選ぶ際の重要なポイントです。動作音が大きいと、日常生活や睡眠に支障をきたすことがあります。特に、寝室で使用する場合には、静音性の高いモデルを選ぶことが推奨されます。
30dB以下の静音性能を持つモデルは、ほとんど音が気にならないレベルで、図書館の中のような静けさを維持できます。
静音モードを搭載したモデルなら、さらに静かに運転させることが可能です。
スマホ連携
製品によってはスマートフォンに専用アプリをインストールすることで、運転状況・空気の汚れ度合いの確認、お手入れの情報の通知、タイマー設定、運転モードの変更などを簡単にできるようになります。
リアルタイムで空気の状態を確認できるため、効率的な運転も可能になります。
その他の機能
後の「空気清浄機の効果的な使い方」の章で解説しますが、空気清浄機は「24時間365日運転させる」が基本です。そのため、運転のON/OFFがスマートスピーカーやタイマーでできるという機能に関してはさほど必要性を感じません。
就寝時にタイマーで電源を切る方もいますが、就寝中は人の動きが少ないため、ホコリや塵が床付近に停滞しやすくなります。実は、こうした理由から、就寝中こそ空気清浄機を稼働させることが推奨されています。
スマートスピーカー対応機能
スマートスピーカー(GoogleアシスタントやAlexaなど)に対応した空気清浄機も登場しています。音声コマンドを使って、運転のオン・オフやモードの変更を手軽に行うことができるため、家事や他の作業をしながらでも簡単に操作が可能です。
タイマー機能
タイマー機能を搭載した空気清浄機は、特定の時間に運転を開始したり、設定した時間に運転を停止することが可能です。例えば、外出前にタイマーをセットしておくことで、帰宅する頃には部屋の空気がきれいになっている、という使い方ができます。
メーカー別空気清浄機の特長
空気清浄機は、多くのメーカーが独自の技術を駆使して製品を開発しており、どのモデルを選ぶべきか迷うこともあります。ここでは、主要メーカーごとに空気清浄機の特徴や技術を紹介します。各メーカーの独自機能を把握することで、あなたに最適な空気清浄機を見つけてください。
シャープ:プラズマクラスター技術
シャープの空気清浄機最大の特徴は、プラズマクラスター技術です。これは、空気中にイオンを放出することで、花粉やアレル物質、ウイルス、細菌、さらにはにおいの元を分解・除去する技術です。特に、プラズマクラスター技術は、空気中に浮遊する微粒子を不活性化する効果が期待でき、家庭内の空気環境を清潔に保つのに役立ちます。
プラズマクラスターNEXT
シャープの最新モデルには、この進化版技術が搭載されており、1㎤あたり5万個以上の高濃度イオンを放出します。これにより、従来モデルよりも高い除菌・脱臭効果が実現されています。
COCORO AIR
シャープのAI連携システムで、クラウドを通じて空気清浄機の運転を最適化します。地域の空気状況を分析し、自動で最適な空気清浄を行うため、効率的な運転が可能です。
シャープは、手間を省くためのフィルター自動清掃機能も搭載したモデルを展開しており、使いやすさを追求した製品が揃っています。
パナソニック:ナノイー技術とジアイーノシリーズ
パナソニックの空気清浄機は、独自技術であるナノイーを搭載しています。ナノイーとは、空気中の水分を利用して高電圧で生成された微粒子イオンで、花粉やPM2.5、菌やウイルス、アレル物質を抑制する効果があります。
ナノイーX(48兆)
最先端モデルでは、1秒間に48兆個ものOHラジカルを発生させる「ナノイーX」が搭載され、従来のナノイーよりも100倍以上の除菌・消臭力を誇ります。花粉や加齢臭の抑制にも高い効果を発揮します。
ジアイーノシリーズ
空気清浄機とは異なり、除菌・脱臭機として開発されたジアイーノは、次亜塩素酸を利用して空気中のウイルスや臭いを効果的に除去します。加湿・集じんも同時に行うため、空気の浄化と加湿を1台で実現したい方に最適です。
ダイキン:ストリーマ技術とアクティブプラズマイオン
ダイキンは、業務用空調機器で知られる総合空調メーカーとして、その技術を家庭用空気清浄機にも活用しています。ダイキンの空気清浄機の特徴は、ストリーマ技術にあります。
ストリーマ機能
内部で高速電子を発生させ、空気中の汚れやウイルス、花粉、臭い成分を分解します。ハイクラスモデルでは、加湿フィルターや水トレーにもストリーマ放電を照射し、細菌を徹底的に抑制する仕組みが備わっています。
アクティブプラズマイオン機能
空気中にイオンを放出してウイルスやアレル物質に作用し、ストリーマ技術とのダブル効果で強力な空気清浄効果を実現します。
また、ダイキンの一部モデルにはTAFUフィルターが搭載されており、フィルターの経年劣化が少なく、長期間安定した集じん性能を維持できる点も大きな魅力です。
エアドッグ:シリコンバレーで開発された空気清浄機
知らない方はいないといっても過言ではない「シリコンバレーで開発された世界最強レベルの空気清浄機」でおなじみのAirdog(エアドッグ)。
米国特許技術を用いた世界初のTPAフィルター搭載で、イオン化ワイヤーフレームにより帯電した粒子を、この集塵フィルターでパワフル吸着します。
フィルター交換が不要/でも集塵性能は落ちない
「Airdog」のTPAフィルターは目詰まりによる性能劣化がほぼなく、タバコ400本以上の煙を吸っても性能低下はわずか0.2%です。定期的な水洗いでのメンテナンスは必要ですが、フィルターの交換は不要です。
Airdogに関してはこちらでも記事にしています。是非こちらもご覧ください。
国内12,000箇所以上の医療施設でも導入されているという実績は注目ですね。
富士通ゼネラル:プラズィオンシリーズ
富士通ゼネラルは、エアコン事業で培った技術を活かし、除菌脱臭機「プラズィオン」シリーズを展開しています。空気清浄機というよりも、脱臭や除菌に特化したモデルが特徴です。集じん機能を備えたモデルでは、製品名に「集じん機能付き脱臭機」と表記されていることからも、脱臭機能が主な役割であることが伺えます。
プラズマイオンと低濃度オゾンの組み合わせにより、空気中のウイルスや細菌を素早く抑制します。また、ペットやタバコの臭いを除去するためのトリプル脱臭機能を搭載しているため、臭いが気になる家庭に最適です。
カルテック:光触媒技術での空間除菌脱臭
カルテックは、2018年創業の比較的新しい企業ですが、光触媒技術を用いた空間除菌脱臭機を提供しています。コンパクトサイズの空気清浄機が多く、パーソナル用途に適しています。
MY AIR
非常に小型で持ち運びが可能な除菌脱臭機で、個別の空間を浄化するのに最適です。独自の光触媒技術で、空気中のウイルスや有害物質を効率的に分解します。
DRIVE AIR
車のサンバイザーに取り付けることができる除菌脱臭機で、車内の空気を清潔に保ちます。
この章のまとめ
各メーカーはそれぞれ独自の技術や強みを持った空気清浄機を展開しています。シャープのプラズマクラスターやパナソニックのナノイー、ダイキンのストリーマ技術、カルテックの光触媒技術など、どの技術があなたの生活に最適かを理解することが、空気清浄機選びのポイントです。それぞれの機能を把握した上で、自分のニーズに最も合ったモデルを選びましょう。
空気清浄機の効果的な使い方
空気清浄機の能力を最大限に引き出すためには、設置場所や運転方法、お手入れが大切です。適切に使うことで、室内の空気が常に清潔に保たれ、より快適な環境を作り出せます。ここでは、空気清浄機を効果的に使用するためのポイントをご紹介します。
空気清浄機の設置場所
まず、空気清浄機の効果を高めるために重要なのは「設置場所」です。リビングや寝室など、長時間過ごす場所に設置するのが一般的ですが、配置する位置によっても効果が大きく変わります。
壁にピッタリとつけない
空気清浄機の多くは、背面から空気を吸い込み、前面から清浄された空気を放出します。壁に密着させると、背面吸気タイプの機種は空気の流れが悪くなり、性能が低下してしまう可能性があります。
※近年は壁にピッタリと設置できる前面から空気を吸い込むタイプもあり「壁ピタ設置」「部屋が広く使える」として高い人気があります※
部屋の入り口や窓から遠い場所に設置
空気清浄機を設置する際は、窓やドアの近くよりも、部屋の奥や入り口から離れた場所を選びましょう。これにより、部屋全体の空気の流れを作り出し、効率よく空気を浄化することができます。特に冬場は、エアコンの風向きに合わせて設置場所を調整すると効果的です。
玄関に設置して有害物質の侵入を防ぐ
玄関に空気清浄機を設置することで、帰宅時に持ち込まれる花粉やウイルス、菌を取り除くことができます。また、靴から発生する臭いを脱臭機能で軽減する効果もあるため、玄関に設置することも一つの有効な手段です。
24時間365日運転させる
空気清浄機は、24時間365日稼働させるのが基本です。短時間の使用では、室内の空気を完全に清浄することは難しく、定期的に電源を切るよりも、継続的に稼働させる方が効果的です。
電気代の心配は少ない
最新の空気清浄機は省エネ設計で、24時間稼働しても電気代はそれほどかかりません。特に、AI制御機能が搭載されたモデルでは、空気の汚れをセンサーで検知し、最適な出力で運転するため、電力消費を抑えることが可能です。
定期的なメンテナンスで性能を維持
空気清浄機のフィルターの定期的なお手入れは、その性能を維持するために欠かせません。フィルターが汚れていると、空気をうまく吸引できず、清浄能力が低下します。
プレフィルター
空気清浄機の一番外側にあるプレフィルターは、ホコリやペットの毛など、大きなゴミをキャッチします。2週間に1回程度、掃除機でホコリを吸い取るか、水洗いで汚れを落としましょう。
脱臭フィルター
脱臭フィルターは水洗いできないため、2週間~1ヶ月に一度、掃除機でホコリを吸い取ってお手入れを行います。
集じんフィルター
HEPAフィルターなどの集じんフィルターも、1ヶ月に一度程度、掃除機でホコリを吸い取るお手入れが必要です。ただし、メーカーやモデルによっては、集じんフィルターのお手入れ方法が異なるため、必ず取扱説明書を確認しましょう。
加湿機能付き空気清浄機
加湿ユニットのお手入れも重要です。水タンクや加湿フィルターにカビが発生しやすいため、定期的に洗浄し、清潔に保つことが必要です。
空気清浄機の集じんフィルターと脱臭フィルターは一体型であることが多く、実際の日常的なお手入れは、思ったほど手間のかかる作業ではありません。
フィルターの寿命/空気清浄機本体の交換時期
フィルターの寿命
多くの空気清浄機には、10年交換不要のフィルターが搭載されていますが、これはフィルターの性能が徐々に低下し、10年後には半分程度の能力になることを意味します。そのため、使用環境によっては、フィルターを早めに交換することが望ましい場合もあります。
空気清浄機本体の寿命サイン
空気清浄機の性能が落ちたと感じたら、以下のようなサインに注意してください。
■空気の吸い込みが悪くなる
■においが取れにくくなる
■異音や異臭が発生する
これらの症状が見られたら、寿命が近づいている可能性がありますので、早めにメーカーや購入店に相談することをおすすめします。
まとめ/空気清浄機を活用して快適な空間づくりを
空気清浄機は、適切な設置場所や稼働方法、定期的なメンテナンスを行うことで、その能力を最大限に発揮します。ライフスタイルやお部屋の環境に合わせて、最適な空気清浄機を選び、効果的に活用することで、清潔で快適な空間を維持しましょう。
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